2026.04.01 — COLUMN

原油価格はなぜ上がるのか

WTI・Brent・ドバイの違いからホルムズ海峡危機、投資方法まで — 2026年の原油市場を完全解説

📝 コラム 原油 コモディティ 地政学 初心者向け

📌 この記事でわかること

  • WTI・Brent・ドバイの3大指標原油の違いと価格の決まり方
  • 2026年イラン戦争で原油が$67→$120に急騰した全経緯
  • ✅ 個人投資家が原油に投資する3つの方法(ETF・CFD・先物)とリスク

📖 目次

🛢 原油価格の基本 — WTI・Brent・ドバイの違い

原油採掘
世界の原油取引には3つの「指標原油」があり、地域ごとに基準となる価格が異なります。
指標原油産出地取引所特徴価格形態
WTI米国テキサスNYMEX(NY)軽質・低硫黄。世界最大の取引量先物価格
Brent北海(英国)ICE(ロンドン)国際取引の実質的な基準先物価格
ドバイ中東シンガポール等重質・高硫黄。アジア向け基準スポット価格

💡 日本が参照するのはドバイ原油

日本を含むアジア向けの原油価格は「ドバイ原油とオマーン原油の平均」を基準に決まります。ただしニュースで報じられるのはWTIとBrentが中心です。

📊 原油価格が動く4つの要因

金融チャート

① 需給バランス

世界経済が好調→原油需要増→価格上昇。不況→需要減→価格下落。IEAは2026年の需要増を日量93万バレルと予測。

② 地政学リスク

戦争・紛争・制裁が供給を脅かすと「リスクプレミアム」が上乗せ。2026年はイラン戦争で1バレルあたり$14-18のプレミアム(Goldman Sachs推定)。

③ OPEC+の政策

サウジアラビアやロシアなどの産油国連合が減産・増産を決定。供給量をコントロールして価格を調整。

④ 投機資金・為替

原油先物市場には投資ファンドも参加。ドル高→原油安、ドル安→原油高の関係もある。円安は日本の輸入コストをさらに押し上げる。

🌊 ホルムズ海峡 — なぜ世界を揺るがすのか

タンカーとホルムズ海峡
2,000万bpd
海峡を通過する
1日の原油量
20%
世界の海上原油
貿易に占める割合
94%
日本の原油輸入の
中東依存度
97%減
封鎖後の
通航量の減少

⚠️ IEA「歴史上最大のエネルギー安全保障上の課題」

2026年3月4日以降、ホルムズ海峡は事実上封鎖され、日量2,000万バレルの原油流通が遮断。IEA長官は「1970年代以来最大の供給途絶」と表現。2,000隻以上が海峡の両側で立ち往生しています。

📅 2026年イラン戦争と原油価格の全記録

戦争

📊 Brent原油 2026年3月の月間上昇率: +63%(1988年以来最大)

WTIも+51%。ウクライナ侵攻時(2022年)を大きく上回る歴史的な急騰月となりました。

日付BrentWTI出来事
2月初旬$67$64外交交渉が進行、市場は楽観
2/28$72米イスラエルがイランを攻撃開始
3/2$80-82初期の戦争プレミアム織り込み
3/4$120超ホルムズ海峡が事実上封鎖
3/8-9$108-119史上最大の1日変動(-32%→反発)
3/11$92$87IEAが4億バレルのSPR放出発表
3/27$113$100WTI初の$100超え。2022年以来最高
3/31$118$101月末。イラン大統領「停戦に前向き」
4/1$100割れ$97停戦期待で急落。4/6期限が焦点

🏛 OPEC+の減産・増産の駆け引き

国際会議

協調減産 — 日量366万バレル(2026年末まで)

OPEC+全体で2026年末まで日量366万バレルの減産を継続。世界供給の約3.5%に相当。

有志8カ国の増産再開 — 4月から日量20.6万バレル

サウジ・ロシアら有志8カ国が4月から増産を再開。2025年の自主減産(日量220万バレル)を急速に解消中。市場シェア確保を優先する姿勢。

🔑 なぜ増産するのか?

原油高で米国シェールオイルの生産が拡大し、OPEC+の市場シェアが低下。価格維持よりシェア確保を優先する戦略に転換。次回会合は4月5日。

🇯🇵 日本への影響 — ガソリン・円安・インフレ

日本国旗
190.8円/L
レギュラーガソリン
3月16日時点
+29円/L
1週間の
上昇幅
254日分
日本の
石油備蓄量

⚠️ NRI試算: GDP -0.18%、物価 +0.31%

野村総合研究所のベースシナリオでは、原油高により日本の実質GDPは1年間で0.18%押し下げ、物価は0.31%押し上げ。原油$140の最悪シナリオではGDP -0.65%でスタグフレーション突入。

円安のダブルパンチ

原油はドル建てで取引されるため、円安($1=160円)が輸入コストをさらに押し上げ。原油高→貿易赤字拡大→さらなる円安の悪循環リスク。

💰 原油に投資する3つの方法

投資
方法最低資金レバレッジ取引時間メリット注意点
原油ETF
(証券コード1671)
約3,000円1倍東証時間のみ株と同じ感覚で売買可能コンタンゴで長期保有不利
原油CFD
(GMO/IG/楽天)
約5,000円最大20倍ほぼ24時間売りからも入れる。少額で大きな取引レバレッジリスク。ロスカット注意
くりっく株365
(原油ETFリセット付)
約6,000円ありほぼ24時間取引所取引で安心リセット期限あり

⚠️ コンタンゴに注意 — 先物型ETFの落とし穴

原油先物は「コンタンゴ」(期先ほど高い状態)になりやすく、ETFのロールオーバー時にコストが発生。原油価格が横ばいでもETF価格が下がることがあります。原油ETFは短期〜中期向けです。過去のデータではコンタンゴ発生確率は57.6%。

🔮 アナリスト予測 — 2026〜2027年の見通し

予測チャート
機関Brent 2026年平均Brent Q4 20262027年見通し
Goldman Sachs$64$71$65
JP Morgan$58$30台(最悪シナリオ)
EIA$52-95(幅あり)$64
Barclays$65$60-68
Macquarie戦争6月まで長期化なら$200も視野

📌 結論: 4月6日が最大の分岐点

停戦が実現すれば原油は$60-70台に急落。長期化なら$120-200。すべてはホルムズ海峡の再開時期にかかっています。戦争終結後も物流正常化には時間がかかるため、急落後もある程度の高値は維持される見通し。

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※ 投資にはリスクが伴います。CFD取引は元本を超える損失が発生する可能性があります。
⚠️ 免責事項
本記事は情報提供のみを目的としており、金融商品の売買の勧誘や投資助言を目的とするものではありません。原油価格は大きく変動するリスクがあります。掲載情報は作成時点のものであり、正確性を保証するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

参考: OANDA, 石油連盟, 日本経済新聞, Wikipedia, CNBC, Bloomberg, IEA, JOGMEC, 野村総合研究所, Goldman Sachs, JP Morgan, EIA

金融商品取引法に基づく表記:本記事は金融商品取引法第2条に定める金融商品取引業に該当する行為を行うものではありません。
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